最近発表されたCentury HW RAID Managerの脆弱性は、システムのローカル権限や運用手順に直接関係する重要な問題です。本日はこの脆弱性がどのように悪用され得るか、実際の影響範囲、現時点でとるべき対策と確認方法を丁寧に解説します。IT担当者がすぐに確認できる手順と運用上の注意点もお伝えしますので、最後までお聞きください。
独立行政法人情報処理推進機構(IPA)および一般社団法人JPCERT コーディネーションセンター(JPCERT/CC)は9月17日、Century HW RAID Managerにおける引用符で囲まれていないファイルパスの脆弱性について「Japan Vulnerability Notes(JVN)」で発表した。
こちらの記事を、簡単に解説お願いできますでしょうか?
今回の問題はCenturyが提供するRAID Managerにおける引用符で囲まれていない検索パスの脆弱性で、共通脆弱性識別子はCVE-2025-59307です。この脆弱性があると、システムドライブ直下への書き込み権限を有するユーザが存在する環境で、悪意あるファイルを置かれることでSYSTEM権限に昇格して任意のコードを実行される可能性があります。影響を受けるのは2025年9月1日より前に提供されていたバージョンで、ベンダーは2025年9月1日に対策済みのバージョンをリリース済みです。JVNは最新版へのアップデートを呼びかけており、当面の対策としては該当ソフトのバージョン確認と速やかな更新、システムドライブ直下への不要な書き込み権限の削減、ログ監視と異常ファイルの検出を行うべきです。
質疑応答
引用符で囲まれていない検索パスというのは具体的にどんな状態を指すのでしょうか?
引用符で囲まれていない検索パスとは、プログラムが外部コマンドやライブラリを呼び出す際に、パス名に空白や特殊文字が含まれている場合でも全体を引用符で囲わずに処理してしまう状態を指します。その結果、攻撃者が意図した別のファイルや実行ファイルを先に発見される場所に置くことで、本来呼ばれるべき安全な実体の代わりに不正なコードが実行されてしまうリスクが生じます。特にシステムドライブ直下に書き込めるユーザがいる環境では、ファイル作成の容易さから被害が拡大しやすい点に注意が必要です。
この脆弱性が実際に悪用されたらどんな影響が出ますか?
悪用されると攻撃者はSYSTEM権限で任意のコードを実行できるため、データの窃取、設定の改ざん、マルウェアの永続化など深刻な影響が発生します。RAID管理ソフトが管理するストレージにアクセスする権限がある場合は、さらに広範囲に被害が広がる可能性があります。被害検知は通常のログだけでは難しい場合もあるため、ファイルの不正作成や実行履歴、プロセス起動の痕跡を重点的に確認する必要があります。
修正方法やパッチの適用について教えていただけますか?
最も確実な対策はベンダーが提供した対策済みの最新版へ速やかにアップデートすることです。今回のケースでは2025年9月1日以降にリリースされたバージョンが対策済みとされています。アップデート前にサービス影響を評価し、テスト環境で動作確認を行ってから本番へ適用してください。緊急時は該当ソフトの使用を停止し、システムドライブ直下への書き込み権限を持つアカウントを一時的に制限することも有効です。
適用後の確認手順や検証方法はどうすればいいですか?
アップデート後はソフトのバージョンが対策バージョンになっていることを公式情報で確認し、ハッシュや署名で配布ファイルの整合性を検証してください。さらにアップデート適用前後のログを比較し、見慣れないファイルの作成や不審なプロセス起動がないかを確認します。加えて脆弱性が利用された可能性を排除するために既存ユーザの権限やスケジュールタスクの有無、起動プログラムの一覧も確認することを推奨します。
恒久的なリスク低減策として何をすべきでしょうか?
恒久対策としてはソフトウェアの供給管理と権限管理の見直しが重要です。具体的には重要なサーバや管理ツールに対して不要なユーザ書き込みを制限し、最小権限の原則を徹底します。加えてソフトウェア開発側へはパス処理の堅牢化やセキュアコーディングを求め、運用側では定期的な脆弱性スキャンと適用プロセスの明文化を行います。インシデント対応手順を整備しておけば、問題発見時の対応速度も向上します。
まとめ
今回は引用符で囲まれていない検索パスの脆弱性がローカル書き込み権限を悪用してSYSTEM権限へ昇格される可能性があること、対策はベンダー提供の最新版への更新と書き込み権限の制限、更新後のログやファイル整合性の確認が重要だと学びました。また一つ、勉強になりました!


